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【アワビの歴史】
古代より、アワビは尊ばれてきたようです。日本人の生活に深くなじんで来ました。
縄文時代には交易品としても使われた高級貝だったようです。
古風土記の各地海産物の品名を挙げるときも、
「鮑(あわび)、螺(さざえ)、鯛(くさぐ)、雑魚(ざのうお)、海藻・海松(みる)等有り」と書かれており、アワビが最初に挙げられている事からも、一番貴重で今日急なものとされていたことが分かります。
貝類の中でも一番美味しく、栄養価も貝類の中で最高だと古代から認められていたようです。
秦の始皇帝が不老不死の薬として、家来の除福に命じ日本に石決明(せっけつめい)を採りに行かせた、という伝説もあり、これは、あわびの殻を干したものですが、不老長寿の食べ物と思われて大変貴重なものとしてあつかわれていたようです。
中国はアワビの住む岩礁少ないから、はるばるアワビのたくさん取れる日本までやってきたのでしょう。
ちなみにアワビからも鮑玉といって、天然の真珠がとれるそうです。
アワビの中に甲殻類の殻、寄生虫等の異物が入り込んだ場合、 その周りに、真珠層が形成されて出来るものです。
真珠の形は異物の侵入した場所によって異なり、まん丸なものはわずかです。
色は、孔雀の羽のような、オーロラのような不思議な虹色をしており、見飽きません。
アワビの殻は縄文時代は器としても使っており、古代から、無駄な部分がない最高級の貝だったようです。
奈良・平安時代には貢物として、献上していたようです。